アーユルヴェーダとは
グッグルは、前にも述べたようにインドに伝わる薬用植物です。その作用と適用は幅広いものがありますが、それを説明するためには、インドのアーユルヴェーダ医学を理解する必要があります。
グッグルの効用を説明する前に、まずアーユルヴェーダについて少しお話してみたいと思います。
アーユルヴェーダという言葉はサンスクリット語です。言語学的にはアーユス（生命）とヴェーダ（知識または科学）という言葉の複合語です。したがって、アーユルヴェーダとは「生命の科学」「生命についての知識」あるいは「その知識に基づく実践的な生活法」ということになります。
私たちがよく耳にする“東洋医学”は大きく三つにわかれており、①ギリシャに起源をもつユナニ医学（イスラム圏）、②中国医学、③インド医学がそれです。これらは古くからそれぞれの民族に伝えられてきたもので“民族伝統医学”と呼ばれています。このうちインド医学がアーユルヴェーダといわれているものです。
体質を重視する医学
アーユルヴェーダ医学では、健康とは単に“病気や疾患から解放されている状態”だけをさすのではなく、妨げられることのない肉体的、精神的、かつ霊的な“幸福と充実”の状態であると考えます。
また、私たちの体や器官、精神が正しく機能しているだけではなく、自然や人間関係、生活環境などとも調和と創造の関係が保たれていることが真の均衡状態だと考えます。
アーユルヴェーダの特徴は、いくつかありますが、簡単にまとめると、次のようになります。
一、健康保持と苦痛の救済を目的とする。
一、心身医学的である。
一、不快な副作用がない。
一、食物が健康の基礎である。
一、体質を重視する（病気の背景には常に体質がある）。
とくに最後の「体質を重視する」というところに他の医学との違いがはっきりしています。