リウマチ・ダイエットにグッグル

鎮痛作用とコレステロール低下作用でグッドな効きめ

幡井 勉 著 1997.03.14 発行
ISBN 4-89295-374-1 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


インド伝統の薬用植物

リウマチ・ダイエットにグッグル

今から十数年前にインドのグジャーラ州ジャムナガールにあるアーユルヴェーダ医科大学の付属病院を訪れたことがあります。そこのリウマチ病棟を見学した際、グッグル[Guggulu]という薬用植物が治療に用いられており、それが非常に卓効があることを知りました。

十年前のこと。東京の本郷にクリニックを開設したばかりの頃、職員の一人がリウマチのため痛みに悩んでいたので、インドから持ち帰ったこのグッグルを治療に使ってみました。するとインドで知ったように、このグッグルはかなりの鎮痛効果をあらわしましたので、これを臨床に応用してみようと思い立ったのです。

それで、まずボンベイにあるザンドゥというアーユルヴェーダ薬品を製造している会社から市販されている「ラジャヨガ・グッグル」を取り寄せ、中国からの輸入品で日本国内で販売されている没薬(グッグルの中国・日本での呼び名)の入った「活絡丹」というリウマチの薬を手に入れて、その二つを使って早速治療に応用しました。その結果は、大変有効なものでした。これによって私は一層、グッグルの効果を確信しました。

グッグルはリウマチ・神経痛だけではなく、コレステロールを下げ高脂血症にも効果があることが知られており、最近は「ギムネマ・シルベスタ」、「ガルシニア・カンボジア」につぐダイエット素材としても注目されています。

本書では、アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)の医学的立場からグッグルの特徴と魅力を解剖しようと思います。本書によって、グッグルとアーユルヴェーダ医学に対する関心が高まれば、これほどうれしいことはありません。

 なお、本書をまとめるにあたって、インドやチベットの薬草を日本に紹介しておられる福島県在住の貿易会社経営大矢泰司さんからグッグルに関する多くの資料をいただきました。ここにあつくお礼を申し上げます。




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