一家に1鉢 アロエはわが家の救急箱

小さなケガから大きな症状まで効く

木下 繁太朗 監修 1992.10.27 発行
ISBN 4-89295-013-0 C2177   文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


アロエの性質をよく理解して効果を引き出す

一家に1鉢 アロエはわが家の救急箱

職業柄わたしは、書店に行くとまず健康書の棚を見るのですが、いつもアロエ関連の著書の多さに驚かされます。それだけアロエはたくさんの人に期待され、使われているのです。

アロエの魅力は、その効能の広さだけではありません。入手しやすい価格と、ときどき水をやるだけという育て易さも人気の秘密のようです。寒さに気をつければ、あとの手入れは他の植物に比べると非常に楽なほうだといえるでしょう。

アロエは万病に効くといわれていますが、アロエだけで病気を全て治すことはできません。症状によって、アロエを用いただけで効果のある場合と、他の療法を併用することでグッと効果が上がるケースがあります。

アロエだけに頼らず、医師の診断を仰いだり、いろいろな民間療法や漢方薬を併用してみる柔軟さも必要になります。

アロエを使用するときは、まず症状にあった使用法はどんなものか、よく考えることが大切です。それにはアロエの性質をよく理解しなければなりません。

例えば、アロエの性質の一つに“冷やす作用”がありますが、打ち身などにはそのまま使い、肩こりなどには温湿布にして暖めたほうが効果的です。

このように、症状に合わせてアロエの使い方を変えることで一層の効果が期待できます。アロエの性質を知らないと「何でもいいから飲めばいい、貼ればいい」になり、薬効が十二分に得られなかったということになりかねません。

ですから、しっかりと知識を身につけ、アロエの薬効を100%活かしていただきたいものです。

アロエは鉢で簡単に栽培できる便利な薬用植物です。ケガをしたときなど、すぐに役立つ“生きた救急箱”ともいえます。

アロエが一人でも多くの人に親しまれることを望んでやみません。


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