現代病にドクダミの奇跡

成人病・皮膚病に効く

佐丸 義夫 著 1992.09.21 発行
ISBN 4-89295-006-8 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


“良薬は鼻に臭し”ドクダミ成分が成人病に効く

現代病にドクダミの奇跡

毎年6月になると、ドクダミはいっせいに開花します。4枚の愛らしい花弁(実際は苞=葉の変形したもの)を咲かせて、すぐそこまで訪れている夏を予感させてくれます。非常に繁殖力が強いため、野山はもちろんのこと、都会地のアスファルトの道路端にも、その姿を見つけることができます。いくら除草してもなかなか絶えることはなく、その昔、庭に繁茂するドクダミの生命力の強さに手を焼いていた家庭も多かったでしょう。また、独特のにおいを放つことから、臭くてやっかいな草と嫌われていたことも事実です。

しかし同時に、ドクダミが皮膚のトラブルに効くことは江戸時代から広く知られており、おできやあせもの改善にドクダミの生葉をもんであてがうといった民間療法が、ごく日常的に行われてきました。ドクダミの薬効が科学的に証明されたのは、戦後になってからのこと。豊富に含有する精油分には、ペニシリン以上の抗菌力があります。さらにドクダミは血管を強化する作用があることから、高血圧を始めとする成人病の改善に非常に有効であることが明らかになりました。

そして、近ごろ子供たちの間で流行っている原因不明の皮膚病・アトピー性皮膚炎が、ドクダミで解消されたという症例も知られています。民間薬草の素晴らしい点は、人間がもともと備えている自然治癒力を高めて症状を改善するところです。毎日の食生活に一品加えるだけで、無理なく機能を回復させ本来の健康を取り戻すことができるのです。

さらにドクダミはどこにでも自生しており、簡単に手に入れることができます。散歩がてら目にしたドクダミの葉を2〜3枚摘み取って帰り食卓に並べる――これだけで、恐ろしい成人病が予防できるというのですから、試してみない手はないでしょう。すでに病を患っている方には“養生薬”として、ぜひドクダミの常時飲食をおすすめします。

この小冊子を読まれて一人でも多くのドクダミ愛好者が増え、健康ライフを送ってもらえれば幸いです。



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