痴呆症から脳を守るビンカマイナー

アルツハイマー型、脳血管性を予防する三大作用

矢澤 一良 著 2004.05.20 発行
ISBN 4-89295-446-2 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


脳のエネルギー生産を高める

痴呆症から脳を守るビンカマイナー

単に脳の血行を促すだけではない
ビンカマイナーの働きで脳の血行がよくなると、各神経細胞に十分な酸素と栄養が供給されて、脳のエネルギー生産もぐんと高まります。
これも痴呆対策にきわめて有利となりますが、単に脳の血行を促すだけなら、ビンカマイナー以外の食品成分でも代用できます。例えばDHAやイチョウ葉エキスはその代表です。
しかし、ビンカマイナーが注目されるのは、別の側面からも脳のエネルギー代謝に影響を与える点です。

エネルギー生産サイクルを活性化
脳のエネルギー生産は、各神経細胞のなかの「ミトコンドリア」と呼ばれる部分で行なわれます。
具体的には、まずミトコンドリアで酸素とグルコースを材料に、エネルギーの元となる「ATP」が作られます。そしてこのATPが「ADP」となり、さらにADPが「AMP」となる過程で、それぞれリン酸が放出され、そのたびにエネルギーが生みだされるのです(上図)。
また一方で、AMPはリン酸を取り込んでADPとなり、次にADPがリン酸を取り込んでATPに戻る、という逆のサイクルも作動します。
つまり、こうしたATPの転換・再合成のくり返しが、膨大なエネルギーを生み出し、脳の機能の原動力となっているわけです。
ビンカマイナーは、このしくみのなかのリン酸の放出および再取り込みの両方を向上させる働きがあります。それが結果的に、ATPを軸とするエネルギー生産のサイクルの活性化に寄与するのです。


※図省略

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