「沙棘」は小粒でも美容に効果大

抗酸化成分が豊富な生命の果実

田代 眞一 著 2003.09.12 発行
ISBN 4-89295-617-1 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


高脂血症の予防と改善に最適

「沙棘」は小粒でも美容に効果大

中国の研究で明らかな成果が
高脂血症は、血液中にコレステロールや中性脂肪が過剰に増えてしまう病気です。
そのまま放置しておくと、動脈硬化が急速に進み、心臓病や脳卒中など生命をおびやかす病気の発生につながるリスクが高いので注意が必要です。
中国の王氏らが行なった動物実験では、沙棘に含まれるフラボノイドが、高脂血症の改善に役立つことが明らかにされています。高脂血症の
ラットに、沙棘のフラボノイドを投与したところ、血液中の総コレステロールと中性脂肪が有意に減少したというのです。
また、コレステロールには、血管壁にくっついて動脈硬化を促す悪玉のLDLコレステロールと、その悪玉を血管壁から回収する善玉のHDLコレステロールがありますが、沙棘フラボノイドを与えた高脂血症ラットは、善玉のHDLコレステロールについては有意に増加したといいます。
同様の結果は、人を対象にした研究でも得られています。中国の析偉均氏らの研究ですが、35名の高脂血症の患者さんに6週間にわたって沙棘フラボノイドを毎日とってもらったところ、血液中の総コレステロール、中性脂肪がともに有意に減少したと報告されています。

果汁の飲用でも効果が得られた
ちなみに、これらの研究はいずれも、沙棘から抽出したフラボノイドの錠剤を用いたものです。
しかし、沙棘フラボノイドは、沙棘の葉に豊富に含まれるほか、果実や種子オイルにも含まれています。ですから、沙棘の葉を原料にしたお茶や、沙棘果汁、種子オイルを摂取した場合にも、同じような効果が期待できると思われます。
実際に、ヨーロッパで実施された臨床試験(二重盲検法)では、沙棘果汁の飲用で、善玉のHDLコレステロールが有意に増えることが確認されています。
沙棘の葉や果実、種子オイルには、フラボノイド以外にも多くの有効成分が含まれるので、それらの相乗効果も期待できるでしょう。




その他の各種薬用植物関連書籍