糖尿病とダイエットに奇跡のサラシア

糖の吸収を抑制するアーユルヴェーダの秘薬

吉川 雅之 著 2003.09.12 発行
ISBN 4-89295-438-1 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


サラシアのダイエット効果を立証

糖尿病とダイエットに奇跡のサラシア

肥満ネズミの体重増加が抑えられた
サラシアのダイエット効果は、私たちと森下仁丹鰍フ研究グループが共同で実施した2つの実験で明らかになりました。
第一の実験は、肥満の状態にしたネズミに、4週間にわたってサラシアの抽出エキスを与え、体重の変化を調べたものです。
結果は、左上グラフのとおりです。
サラシアを与えていた群のネズミは、そうでない群のネズミに比べて、体重の増加が抑えられているのがわかります。

高脂肪食でも体重の増加がゆるやか
第二の実験では、ネズミを3群に分けて、それぞれ以下の餌を4週間与えて飼育し、体重の変化をみました。
A群=高脂肪の餌
B群=高脂肪の餌+サラシア抽出エキス
C群=普通の餌
その結果、高脂肪の餌とともにサラシア抽出エキスを与えたB群のネズミは、高脂肪の餌だけを与えたA群のネズミにくらべて、やはり体重の増加が抑えられたのです(左下グラフ)。

“死の四重奏”のうち3つを解決
サラシアのダイエット効果は、単に体重の増加を抑えるだけではありません。
じつは、サラシアを継続して与えた肥満ネズミや高脂肪食ネズミは、血液中・肝臓中の中性脂肪の量が減少したり、腸間膜・腎臓周囲・子宮周囲に蓄積された脂肪が減ることも確認できたのです。
つまり、サラシアをとっていると、生活習慣病と関係の深い、高中性脂肪血症および内臓脂肪を一気に解消できるというわけです。

糖の吸収を抑え体脂肪の消耗を促す
サラシアがダイエットに役立つしくみは、おもに2つの働きが関係していると考えられます。
1つは、2章で紹介した糖の吸収を抑える作用です。
食事でとった糖の吸収を最小限に抑えることができれば、余分な糖が体脂肪として蓄積する心配はありません。
また、糖の吸収量が少なければ、すでに蓄積されている体脂肪もどんどん消費され、自然に体脂肪が減っていきます。

体脂肪の分解を促す働きもある
そしてじつはサラシアは、糖だけでなく、脂肪の代謝にも影響を与えます。これが2つめのしくみです。
サラシアは、腸で脂肪代謝酵素を阻害し、脂肪の吸収を抑える働きがあります。
さらに、体内の脂肪組織(白色・褐色脂肪細胞)に蓄積された脂肪の分解を促す働きのあることも確認できています。
こうした働きは、サラシア中のテルペノイド類やポリフェノール類、マンジフェリンなどによって生み出されます。


※図表省略




その他の各種薬用植物関連書籍