不妊症、精力増強に「マカ」が効く

必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルたっぷりのペルーの生薬

小野 倫一 著 1999.08.27 発行
ISBN 4-89295-399-7 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


更年期・生理不順に有効

不妊症、精力増強に「マカ」が効く

つらい更年期特有の不快症状
女性は四〇歳を過ぎるころになると、卵巣の働きが衰えてきます。そして月経が停止します。
これを閉経といいますが、閉経の前後の時期にいろいろな生理的、心理的な症状があらわれてきます。この心身の障害を一般に更年期障害と呼びます。
その症状は、頭痛、のぼせ、ほてり、肩こり、腰痛、動悸、倦怠感などのほか、もの忘れ、不眠などあらわれ方はさまざまです。期間や程度にも個人差が大きく、寝込んでしまうほどひどい人もいれば、何の症状もなく過ごしてしまう人もいます。しかし、症状の差こそあれ、女性ならば必ず経験するもので、これに悩んでいる女性は少なくありません。
症状の原因はわかっていませんが、卵巣機能の低下、間脳や脳下垂体の異常などが考えられています。また家庭内の悩みといった精神的なストレスも引き金になります。

エストロゲン分泌を促進
マカは、こうした更年期・生理不順などの女性特有の症状にも効果を発揮することがわかっています。
それは、マカに含まれるカルシウム、鉄、銅などの各種ミネラル・アミノ酸の相乗効果によって、ホルモンバランスが正常化されるからではないかと考えられています。
更年期障害があらわれるのは、卵巣から女性ホルモン(とくにエストロゲン)の分泌が低下することが原因の一つといわれています。エストロゲン(卵胞ホルモン)は、乳房や子宮、膣などの女性生殖器の発育を促進させる女性ホルモンです。ペルー国立ダニエル・アルシデス・カリオン大学農牧科学部のラモン・ソリス・ホスピナル学部長によると、卵巣を摘出したラットにマカのエキスを投与するとエストロゲン投jと同様の効果が生ずることが実証されたといいます。
またマカは、甲状腺の回復や冷え性にも良い効果をあらわします。甲状腺ホルモンは交感神経を刺激し、精神活動を活発にする働きをします。マカに含まれるヨウ素が甲状腺ホルモンを活性化し、心身を元気にすると考えられます。
このように、マカは精力増強を望む男性だけに効くのではありません。更年期障害や生理不順、生理痛、心身の疲れやだるさを何とかしたい女性にも効果が得られる食品なのです。




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