最も多くのスカベンジャーを含む植物
前置きが長くなりました。もうおわかりかもしれませんが、羅漢果が健康によいのは、前項で述べたようなスカベンジャー効果が非常に高いためです。
近年ブームを呼んだ健康食品に、杜仲茶や根野菜の野菜スープ、イチョウのフラボノイドなどがありますが、これらはいずれも、スカベンジャー物質を多く含んでいる食べ物です。
羅漢果には、それらと同様に豊富なスカベンジャー物質が含まれています。またビタミン、ミネラルは種類、量ともに豊富です。しかもすでに述べたように、ほとんどノンカロリーという美点もあります。
昨今、化学肥料の多用などによって、野菜に含まれるスカベンジャー物質は減っていますし、そもそも、普通の野菜や果物だけから必要なビタミン、ミネラルを摂るのはむずかしいのです。
桂林の自然環境が羅漢果を育んだ
羅漢果に豊富なスカベンジャー物質が含まれている理由を考えてみましょう。
まず、羅漢果に限らず、スカベンジャー物質を多く含む食品には植物が多いのですが、これにも理由があります。
さきに、紫外線を浴びると体内の活性酸素が増えると書きましたが、これは植物の場合も同じです。光合成のため、つねに紫外線を浴びている植物の細胞内には、毎日多量の活性酸素が生成されています。だからこそ植物は、その活性酸素から我が身を守るため、スカベンジャー物質をたくさん生成するのです。
そして羅漢果は、桂林の山岳地帯で、非常に強い紫外線を浴びて育ちます。だからこそ、並みの植物以上に、スカベンジャー物質をたくさん作らなければなりません。
しかも、桂林周辺の土地は太古の昔には海底だったため、その土壌は多くの海中生物の死骸で成り立っています。つまり、土壌そのものが豊富なミネラル分を含んでいるのです。そのうち、銅、亜鉛、マンガンなどはＳＯＤ様物質の生成に関与しているかもしれません。