ビタミンC、E、カロテン
ハスカップは、代表的な3つの抗酸化ビタミンの補給源としても有効です。ビタミンCとビタミンE、カロテンがそうです。これらのビタミンは、水溶性と脂溶性に大別できますが、体の中ではおのおのの別の側面から抗酸化作用を発揮します。
まずビタミンCは、同じ水溶性のアントシアニンとともに血液などの体液に溶け込んで、余分な活性酸素を捕まえます。
一方、ビタミンEとカロテンは、活性酸素の攻撃を受けやすい細胞膜に取り込まれて、細胞が酸化されるのを防ぎます。
両者を一度に摂取できるハスカップの抗酸化効果は絶大です。しかも、ビタミンCとビタミンEを一緒にとると、ビタミンEの消耗を抑えることができます。
また、ビタミンCは、体のたんぱく質の3分の1を占めるコラーゲンの合成にも欠かせません。
コラーゲンは皮膚や骨の材料として必須の物質なので、ビタミンCが不足してコラーゲン合成が衰えると、肌が荒れたり、歯茎から出血したりするようになります。長期的には骨も老化してしまいます。そうしたことを防ぐためにも、ハスカップの常食は役立ちます(第3章)。
カルシウムと鉄も豊富
ハスカップは、現代人に不足しがちなミネラルも含まれています。
カルシウムはその代表で、ハスカップにはりんごの10倍のカルシウムが含まれています。
もう1つ、女性は鉄も不足しやすいことが知られています。一般に、果実に含まれる鉄の量は0・1〜0・4rですが、ハスカップにはその約2倍の鉄が含まれています。