中高年の能力アップにイチョウ葉エキス

高齢化時代のエースとして期待の保健食品

矢澤 一良 著 11998.10.28 発行
ISBN 4-89295-391-1 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


活性酸素の害から脳細胞を守る

中高年の能力アップにイチョウ葉エキス

抗酸化作用
脳の血行不良が生じる背景には、動脈硬化の進行も深く関係しています。そして動脈硬化を促す要因として、最も危険視されているのが「活性酸素」です。
活性酸素は、生体内の種々の化学反応の過程で発生する毒性の強い酸素で、必要以上に発生すると、からだのあらゆる組織を障害します。動脈硬化のほか、がん、老化などさまざまな病気の発生を促すのです。
イチョウ葉エキスには、この活性酸素を消去する作用(抗酸化作用)があります。同時に、イチョウ葉エキスは体内に存在する強力な抗酸化物質「ビタミンE」の利用効率を高めることも知られています。二重の効果で、活性酸素の悪さを封じ込めるのです。

虚血後再環流による細胞死を防ぐ
イチョウ葉エキスの摂取は、脳梗塞が発生した後にしばしばみられる「虚血後再還流」による細胞死を防ぐうえでもおおいに有効です。
脳梗塞は、脳の血管が詰まって血流が遮断される恐ろしい病気です。血行がストップすれば、その先の脳細胞は酸欠でどんどん死滅しますから、痴呆症の引き金になるほか、血管の詰まる部位によっては即刻生命にかかわる場合も少なくありません。
しかし、実はいったん血管が詰まっても何らかの拍子に解消されて、再び血流が回復するケースが意外に多いことが知られています。これが虚血後再還流と呼ばれる現象です。早い時期に再還流が起これば、脳細胞は死滅をまぬがれ、無事コト無きを得ます。ところが、安心したのも束の間、血流再開から1週間ほどたった頃に、せっかく生き延びた脳細胞が広い範囲で死滅するという、実に奇妙な現象がしばしば起こります。これは、前述の活性酸素のしわざです。
まず、虚血後再還流で血流が再開すると虚血状態にあった細胞のところへ血が一気に流れこみます。このとき、血液とともに大量の酸素が送り込まれるため、そこに活性酸素がたくさん発生し、この活性酸素が、周辺の脳細胞を一網打尽に破壊してしまうのです。
イチョウ葉エキスの抗酸化作用は、こうした虚血後再還流時に発生する活性酸素の消去に有効です。活性酸素をすみやかに消去できれば、脳細胞の死滅を最小限に抑えることができます。




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