中高年の能力アップにイチョウ葉エキス

高齢化時代のエースとして期待の保健食品

矢澤 一良 著 11998.10.28 発行
ISBN 4-89295-391-1 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


脳の血行をすみやかに改善する

中高年の能力アップにイチョウ葉エキス

脳細胞は「大食漢」
痴呆症の発生には、脳の血行不良が深く関わっています。
脳の細胞(神経細胞)は、血液によって運ばれてくる酸素とブドウ糖を補給しながら生命活動を営んでいます。これは体のどの組織でも同様ですが、脳は特に大食漢で、脳の重さは体重の2%程度に過ぎないのに、人体で使う酸素とブドウ糖の約20%を消費するといわれています。
そのため、血液循環がとどこおったとき、真っ先にダメージを受けるのは脳です。例えば、心臓が停止して血行がストップすると、10秒ほどで意識がなくなります。そして3分以上経つと脳に障害が起こって、その後、心機能が回復しても、脳の機能はもとには戻らないといわれています。そのくらい脳は酸欠に弱いのです。完全に血流がストップしなくても、長期にわたって脳の血行がとどこおると、脳細胞の機能は大幅に低下し、死滅する細胞も出てきます。

中年以降は脳細胞が減りやすい
特に、中年以降の脳は、血行不良によるダメージが甚大です。
脳細胞の数は生まれたときにすでに決まっていて、その後、増えることはありません。しかも、30歳頃から脳細胞は1日10万個単位で減っていくといわれています。中年以降、もの忘れが激しくなったり、新しいことをなかなか覚えられないと感じるようになるのはこのためです。
とはいえ、この段階は、まだ単なる脳の加齢現象に過ぎません。そこに、多発性脳梗塞などによる顕著な血行不良が加わると、脳細胞の減少が一気に進んで痴呆症へと発展していくのです。

イチョウ葉で残っている脳細胞を賦活
脳細胞は、ほかの組織の細胞と違って、いったん破壊されると二度とよみがえりません。つまり、死滅して減ったぶんの細胞を増やすことはできないのです。特に、脳の記憶中枢である「海馬」の細胞が大量に死滅してしまったら、痴呆症状を完全に回復するのは不可能になります。重度の痴呆症に対しては、イチョウ葉エキスもお手上げなのはこのためです。
しかし、海馬の障害がまだ軽い段階なら、脳の血行を高めて生き残っている脳細胞を最大限に賦活すれば、ある程度の回復は十分のぞめます。
イチョウ葉エキスは、そうした軽度から中等度の痴呆の患者さんの、脳の血行促進におおいに役立つのです。




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