北国の秘薬エゾウコギ

ストレス・疲労回復・免疫増強に抜群の効果

山岸 喬 著 1996.02.03 発行
ISBN 4-89295-358-X C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


動脈硬化を改善し血行障害にも効果

北国の秘薬エゾウコギ
怖い動脈硬化
旧ソ連では、エゾウコギのエキスが治療薬として認定されたため、多くの臨床例も報告されています。
エゾウコギが、人間の機能回復や病気の予防について効果があることはすでに説明したので、ここではとくに効果があった治療例をご紹介しましょう。
そのひとつが、動脈硬化に対する治療効果です。動脈硬化はご存じの人が多いように、血行を悪くするばかりか、脳梗塞や心筋梗塞といった重大な病気の原因にもなる深刻な事態です。
この動脈硬化の患者たちに、エゾウコギのエキスを投与したところ、驚異的ともいえる効果が見られたのです。

動脈硬化症の臨床例
対象となった患者は64人。そのうちの54人は大動脈と冠状動脈の異常をともなう動脈硬化症の患者で、33人は過去に心筋梗塞を体験していました。
また、62人が心臓部などに痛みを感じ、45人には衰弱も見られました。血液中のコレステロール値も高く、19人は300r/dl以上という、深刻な数値を示していました。つまり、患者のほとんどが、かなり深刻な動脈硬化が進行している重病人だったのです。
こうした患者に、エゾウコギのエキスを25〜30滴ずつ、1日3回、25〜30日間投与しました。その結果、治療後1週間ほどから効果が見え、1カ月後には症状全体の著しい改善と、衰弱や疲労感の消失が見られました。
心臓部の痛みを訴えていた患者62人については、43人は痛みが消え、14人は軽くなったのです。また、ほぼ全員に見られた頭痛の症状はほとんどなくなり、血圧が低くなり、心電図で顕著だった冠血液循環の異常も改善されたのです。
このほか、血清中のコレステロールは患者のうち3分の2に21〜100r/dlの減少が見られ、患者の平均値は270r/dl〜223r/dlにまで減少したのです。
このように、エゾウコギは実際の動脈硬化症の患者に対しても、大きな治療効果が見られたのです。
欧米化する食事によって、動脈硬化の患者が増えつつあるいま、これらのデータは注目すべきものといえるでしょう。




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