現代病にドクダミの奇跡

成人病・皮膚病に効く

佐丸 義夫 著 1992.09.21 発行
ISBN 4-89295-006-8 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


精油の抗菌力が効果の秘密

現代病にドクダミの奇跡

クサいにおいは精油分
ドクダミには生魚のような独特の臭気があります。じつはこの悪臭の元凶こそが、わたしたちの身体に有効な作用を発揮する成分なのです。
においの主成分は、デカノイルアセトアルデヒドという精油。抗菌作用が強く、病原菌の増殖や繁殖を抑える働きがあります。とくに食中毒を引き起こす細菌であるブドウ(葡萄)球菌に対しては、ペニシリンよりも強力といわれています。ただし、生葉を一度乾燥させるとデカノイルアセトアルデヒドの抗菌力は消えてしまいます。
ドクダミの諸成分
ドクダミの有効成分は、精油だけではありません。ほかにも、葉茎にクエルチトリン、花穂と果穂にはイソクエルチトリンなどのフラボン系成分(黄色植物色素の基本物質)が多く、有効ミネラル(カリウム塩)も豊富に含んでいます。
これらには、緩下作用(排便をスムーズにする)、利尿作用(排尿を促す)、毛細血管を強くする作用などがあります。
排尿、排便がスムーズに行なわれれば、体内の老廃物や不要物質は速やかに排出されますから、さまざまな病気の原因となる血液の汚れを防ぐことができます。
また、毛細血管が強化されることにより、動脈硬化や脳卒中、高血圧など血圧が関与する成人病を予防することにつながるわけです。
これらの諸作用は、ドクダミを乾燥させた場合でも、同様の効力が残ります。
現代病の妙薬といわれるドクダミ、伊達にくさいわけではないことが分かりますね。



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