笹のエキスが効く

ササ多糖類がガン・成人病を撃退!!

川瀬 清 著 1993.07.11 発行
ISBN 4-89295-324-5 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


ササの分類、分布、蓄積量

笹のエキスが効く

ササ類の分類
ここで扱うササは山野にたくさんあって、資源として採取利用できるものだけを対象にしています。鈴木貞雄氏は「日本竹科植物総目録」の中に、ササ属として五八種類をあげています。
ササ類は、分類の基本となる花の形が似ているために、分類するのがむずかしく、専門家の間では分類至難の植物とされています。しかし、これを“林業の立場”から分類すると、至ってわかりやすくなります。

大きさによる分類
ササ博士・福山伍郎先生は、高さが二m以上あって、刈り払い困難な大型のものを根曲竹、一m以下で扱いやすい小型のものをコザサ、その中間の一〜二mくらいのものをクマイザサと呼んでいました。最近は、この主旨を生かしながら分類学的に名前をつけて、大型をチシマザサ、中型をクマイザサ、小型をミヤコザサと呼んでいます。わかりやすくて良い分類方法ですから、私はこの方法に従っています。

稈(茎)枝の形による分類
この方法によると、大きさによる分類より、もっと学問的な分類ができます。

《チシマザサ》は、太いたけのこが伸びてしまうと、次の年からは、主稈の上部の節からだけ、やや細い枝が出て、ほぼ毎年枝分かれし、下枝のない樹木のような形になります。

《クマイザサ》は、最初の年はたけのこが伸びて主稈が完成し、次の年からは、稈の低いところにある節からも、主稈と同じ太さの枝が出ます。ですから古い主桿は横に倒れて、枝が平行して垂直に並び、枝それぞれがまるで主稈が地上から伸びているように見えます。

《ミヤコザサ》は、地下茎から毎年芽を出して細い稈が伸び、次の年の新葉が出揃うころ次第に枯れていきます。背が低いので、クマイザサと間違いやすいですが、クマイザサの節部が平らなのと違い、円くはっきり盛りよっています。

ササの蓄積量
ササは日本全国に二億tあって、重さにして木材の一〇%にも当ります。そのうち北海道には、四分の三の一億五千万tあり、北海道の木材の二八%に当ると推定されています。
国民一人当り一・六tあるわけですから、小資源国日本にとっては貴重な資源です。このうち九七%がチシマザサとクマイザサで、この二種類がほぼ等量あります。
 北海道の場合、チシマザサが一ha(百m四方)当り六三t、クマイザサが二五t、ミヤコザサが一〇tと推定されています。

日本特産、ササの分布図
ササは朝鮮半島北部、サハリン、千島などにもわずかながら分布しています。しかし、日本領土以外の分布域は狭く、ササは日本の特産物といってもさしつかえありません。

北海道に多いササ
全国的には北方の寒いところと山の高い寒冷地に多くあります。北海道の例でみますと、雪の深い高地にチシマザサ、暖かい太平洋岸に近い雪の深さが七〇m以下のところにミヤコザサが分布し、その中間にクマイザサがあります。下図の日高山脈におけるササ分布図をみるとそれがよく理解できます。

“ササ”と“竹”のちがい
ササの中で一番大きいチシマザサを“根曲竹”と言っているように、竹ササ類の中で大きいものを竹、小さいものをササというのは常識になっています。それは、ササの語源の細小竹からも理解できます。
ササは最大でも長さ四m程度、竹はそれ以上に大きいのが多数ありますから、その点では、大きいのが竹というのには合理性があります。
ただ、チシマザサより小さな竹もあることから、大きさだけで判断するのは誤りとされています。
大きさに関係なく分類できる方法として、たけのこが成竹になるとき、竹の皮がはげ落ちるものを竹、成竹になってもいつまでも皮がついたままでいるものをササと呼ぶのは、わかりやすくて良い分類方法です。



※図省略

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