自然治癒力を高めるあしたば(明日葉)

今日摘んでも明日には芽を出す驚きの生命力

山之内 慎一 監修 1996.01.30 発行
ISBN 4-89295-356-3 C2177   文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


フラボノイドが血管を若返らせる

自然治癒力を高めるあしたば(明日葉)

鮮やかな黄色い液体
明日葉の茎を折ると、鮮やかな黄色い液体がにじみ出てきます。強い“染色作用”があるので、明日葉を採集するときに衣類についたら、めったなことではとれないのでご注意。
この黄色い液体は「フラボノイド化合物」と呼ばれているものです。血管壁を柔軟にして、かつ強くする働きがあります。血管に柔軟性が出るので高血圧症などに有効です。別名「ルチン」とも呼ばれ、毛細血管の脆弱を防ぎ、毛細管性止血剤として用いられています。
しかし、明日葉を食べたからといって高血圧や貧血などは、劇的に効果が表れることはめったにありません。体質的な問題もあり、じっくりと時間をかけている間に正常化していく例がほとんどです。

葉と根の栄養を含有
フラボノイドを含有する製品は、ガムをはじめとして数多く出回っています。少し苦みがありますが、効能的にはビタミンCと同じスッキリとした爽快感が特徴です。 明日葉は生でも食べられますが、あまり茎まで食べる人はいないようです。ちょっと歯応えがありすぎるからです。それでも若い茎なら結構柔らかくて、十分食べられます。
茎から出る成分には、ビタミンCのほか、さまざまな成分が含まれています。 「万病に効く」といわれるサポニンもその一つです。サポニン(Saponin)とは糖分を含んだ、名前のように泡(Sapo=石けん)を発生させる植物成分の総称です。「強心作用」や「利尿作用」「去痰作用」などがあるので、医薬としても使われています。


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